蒲生田岬目次
蒲生田見どころ
蒲生田岬は徳島県阿南市にある紀伊水道に突き出た四国最東端の岬のことです。
一見何もない岬のように見えますが、岬の突端に立つ灯台や恋愛のパワースポット、なにより岬から見る伊豆の水平線など蒲生田岬の魅力がたくさんあります。
岬の突端の山の頂上には灯台が立っており、そこから海を一望できます。
灯台から見る景色はまさに絶景で写真スポットとして人気です。
また、この辺りは四国で最初に朝日が昇る場所と言われており、冬の時期には「だるま朝日」が見られることもあります。
朝に早起きして朝日を見るのとても気持ちがいいです。
天気のいい昼間には遠くに大鳴門橋や淡路島、和歌山県の日の岬が見えます。
2016年には一般社団法人ロマンチスト協会と日本財団によるプロジェクトで「恋する灯台」に認定され、恋愛スポットとして認知されるようになりました。
この蒲生田岬灯台は大正13年に点灯し、紀伊水道の交通安全を守ってきました。
また、この灯台は海の向こうにある和歌山県の紀伊日ノ御碕灯台と共に瀬戸内海の入り口を表しています。
今は老朽化で中に入ることはできませんが、外側の階段を上って灯台を近くで見ることができます。
この白い灯台は周りの青い海、岬に広がる緑と相性がよく、とても写真映えします。
灯台まで歩く遊歩道の入り口横には巨大な石のモニュメントがあります。
このモニュメントは「波の詩」といい、阿南在住の彫刻家である大津文昭さんが波と風をモチーフにして作られた作品です。
蒲生田岬の砂浜は全国でも珍しいアカウミガメの産卵地であり、時期になると多くのウミガメが上陸します。
また、ヒメガマやテツホシダなどの亜熱帯植物としても有名です。灯台下付近に生息しているので観察し見るのもいいです。
蒲生田岬の駐車場の裏にある階段を上ると赤い鳥居があり、その鳥居をくぐり5分ほど歩くと「岬神社」と呼ばれるお社があります。
こぢんまりとしたお社ですが、このお社から眺める景色もまた絶景です。
岬の全景が見えるので、灯台と岬、伊島が一つの画角に収められた写真を撮ることができます。
岬神社の入り口は一見なにもない崖に見えますが石段を上った先にあるので穴場スポットになっています。ぜひ立ち寄ってみて下さい。
蒲生田岬の4km手前には「蒲生田岬温泉保養センター」があります。
このセンターは四国最東端の天然温泉で海辺の景色を堪能しながら温泉に入ることができます。
館内には大浴場やサウナ、露天風呂、カフェがあり、温泉で疲れを癒したあと食事をしてのんびりできます。
館内の温泉は筋肉痛や関節痛、神経痛、冷え性に効くので岬でたくさん歩いた後にぴったりです。
また、カフェには生しらす丼やはも丼があるのでしっかり食事をすることができます。
ツーリング
蒲生田岬の近くには駅はなく、バスは岬から9km手前、横尾のバス停で止まるので、そこから徒歩で向かいことになります。
辺りにコンビニはほとんどなく、民家や田んぼが広がっていてとてものどかな場所です。
横尾でバスをおりたら八幡橋を渡り、県道200号に沿って蒲生田岬の方面へ歩きます。しばらく歩くと岬までの標識が見えます。
道中に駅やバスが通っていないので普通、岬までは車やバイクで向かうのですが、都会では感じられない田舎の雰囲気や空気は何ともいえないものです。
歩く途中で見える弁天岩や対岸にある刈又埼灯台の景色を見ながら岬まで歩くのも旅行の楽しみ方の一つかなと思います。
またしばらく歩くと蒲生田岬温泉の案内板がある広い交差点にでます。
蒲生田岬温泉保養センターはその案内板の右の丘の上に建っています。
道を挟んで左手には阿南方面を見渡す展望台があり、海岸沿いに案内標識とベンチがあります。
小さな展望台ですが晴れている日は海の水平線が見える良い景色が広がっています。
また、この交差点には「船瀬海岸公園」があります。
蒲生田岬まであと少しですがトイレと駐車場もあるので少し休憩することもできます。
蒲生田岬温泉保養センターを過ぎて、しばらく歩くと道が二手に分かれています。
左は通り抜けができない山道なので右の道を歩きましょう。
すると、すぐに蒲生田トンネルが見えます。
トンネルを抜けると田んぼが広がっていて蒲生田岬への案内板が立っています。
ここからおおよそ700m歩くと蒲生田岬に到着です。
車で向かう場合は国道55号線から県道26号線か200号線に入り岬へ向かいます。
道中はかなり道幅が狭く対向車が来ると危ない箇所もあるので気を付けて進みましょう。
目的地には10台以上おける駐車場があるので、車を停めるのに心配はいらないでしょう。
遊歩道の入り口から灯台までは15分くらい歩きます。
最後には丘を上る急な階段があるので疲れると思いますが、灯台からの景色は絶景なのでせっかく来たからには上っておきたいです。
県道に入ってからはあまり整備されていない道が続きますが、
この手つかずな道が良かったという人もいるので、もしかしたら岬までの道中も楽しめるかもしれません。
キャンプ
蒲生田岬には正式なキャンプ場がありません。
そのため、もし蒲生田岬に来てキャンプをするのなら徳島県阿南市役所産業部商工政策課にお問い合わせください。
今回は市役所から許可が下りたと仮定して書かせていただきます。
もし蒲生田岬でキャンプをするのなら駐車場の手前にベンチが置いているちょっとしたスペースがあるので、そこにテントを張ると良いと思います。
すぐ近くには公衆トイレもあります。ほかの観光客の方もベンチを使われるかもしれないので邪魔にならないようにしましょう。
また、周辺は草木が生い茂っているので火の取り扱いには十分注意しましょう。
テントを張った後は、近くにある蒲生田岬温泉保養センターで大浴場に行くと良いです。
長い時間、車やバイクに乗って疲れた体を癒すのにぴったりの場所です。
もしキャンプに食料を持ってきていなくても、センター内にカフェがあります。
カフェと言ってもしらす丼定食や刺身定食のようなボリュームのある定食が揃っています。
ちなみにしらす丼は5~11月頃の季節限定メニューで新鮮な生しらすがたくさん食べられると人気です。
また、このカフェは平日11時~15時(ラストオーダー14時半)、土日祝11時~17時(ラストオーダー16時半)と遅くても夕方には閉まるので夕食は持参してきたほうが良いでしょう。
夜に見る岬の光景は昼間のとは少し違い、落ち着いていて何か渋いものを感じます。
しかし、辺りは暗いので早めに寝た方が良いです。
岬から聞こえる波音を聞きながら就寝するのはとても心地が良いです。
早起きすれば東から昇るきれいな朝日を見ることができます。
四国最東端に位置する蒲生田岬は四国で最初に朝日が昇る場所であり、昼間に見る光景とはまた違う光景で、早起きしないと見ることができない貴重な光景です。
ゴミ捨て場などは一切ないので、ゴミはすべて自主回収しましょう。
蒲生田岬の砂浜はアカウミガメの上陸産卵地でもあるので生物の環境を汚さないとめにも岬を訪れる人はゴミを出さないよう注意しなければなりません。
温泉
蒲生田岬温泉保養センターは大浴場と露天風呂、サウナがあり、カフェも併設された岬のふもとに建つ温泉施設です。
この施設は蒲生田岬の4kmほど手前にあります。
岬に行く途中の右手に見えてくるのでその時、場所を確認しておき、岬に訪れた後に寄るのが良いです。
この施設の温泉は弱アルカリ性の単純温泉で筋肉痛や神経痛、関節痛、冷え性に効果があります。
大浴場からは遠くの紀伊水道を挟んで淡路島や和歌山県、晴れていれば大鳴門橋も見ることができます。
ここにはうみがめの湯とさざなみの湯の2種類の温泉があり、それぞれ見える景色が違います。
半月ごとに男湯と女湯の入れ替えをしているので、どちらの景色も楽しむことができます。
詳しくは施設へお問い合わせください。(蒲生田岬温泉連絡先 電話:0884-21-3030)
また、うみがめの湯の露天風呂は岬の砂浜を産卵地にしているアカウミガメをイメージしてデザインされています。
併設されているカフェにはボリュームのある定食メニューが豊富にそろっているので、温泉に浸かった後に立ち寄ると良いです。
丼ぶりいっぱいにしらすが乗った釜揚げしらす丼や5~11月の限定メニュー、生しらす丼定食などが人気です。
こちらの営業時間は温泉の営業時間と違うので注意してください。
平日は11時~15時(ラストオーダー14時半)
土日祝は11時~17時(ラストオーダー16時半)となっているので、昼食として利用すると良いです。
アクセス
蒲生田岬までは車かバイクで行くのが普通です。
公共交通機関を使う場合は電車で阿南駅まで行き、そこからバスに乗り換えて横尾のバス停まで行きます。
バス停を降りた後、岬まで9kmほど歩きます。
バスの本数も少ないうえに約9kmも歩かなければいけないので、あまりお勧めしません。
しかし、のどかな田舎道を歩くのが好きな人であれば公共交通機関を使っていく方法をお勧めします。
車を使う場合、目安として徳島駅から蒲生田岬まで約50km、約1時間半で着きます。
国道55号線から直接、県道200号線へ行く道と県道26号線を経由して県道200号線に行く2つのルートがありますが、県道26号線を経由していくことをお勧めします。
県道200号線はかなり道幅が狭く、軽自動車でもかなりきついからです。
結局200号線に入ることになりますが少しは楽ができます。
26号線から200号線に入ってからは道幅がかなり狭くなります。
そのまま進んでいくと蒲生田岬までの案内板が所々に置いているので案内に沿って進みます。
途中で急カーブがありので対向車に気を付けながら進みましょう。
蒲生田岬温泉保養センターと船瀬海岸公園がある交差点まで行けば、あと少しです。
そのまま進み蒲生田トンネルを抜け、岬の方へ進むと到着です。
あまり整備されていない道ですが、この手つかずな道が好きという人もいるので、合う人には合うのかもしれません。